4月から変わった「フラット35」!どのような変更があった?

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35年などの長期間にわたり金利が固定される住宅ローンのフラット35。銀行のローンが借りられない方でもフラット35なら審査が通る場合があるフラット35ですが、4月以降に制度変更がありました。この記事では、どんな点が変更になるのか詳しくご紹介していきます。

フラット35とは

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住宅ローンには住宅購入者に合わせた様々な種類があり、フラット35はその住宅ローン商品の1つです。

国土交通省と財務省が管轄する独立行政法人の住宅金融支援機構と民間金融機関が提携している長期固定金利の住宅ローンです。一般的に長期の固定金利は民間の住宅ローンで扱うにはリスクが高く、難しいとされていますが国が管轄する住宅支援機構が担うことでそのリスクを国が負ってくれています。

固定金利のため、毎月の返済額が決まっており返済期間中に銀行の金利などが上昇したとしても契約時の金利が適用されるため、家計のシミュレーションを立てやすいのがメリットです。

また、フラット35は自営業者やフリーランスの方でも審査が比較的通りやすいという特徴があります。借り入れの対象は70歳未満ですが、親子リレー返済という方法を使うのであれば70歳以上でも借り入れ可能です。

さらには、フラット35には省エネ住宅や耐久性に優れた住宅に適用できるフラット35Sという金利優遇プランもあります。

他の銀行ローンが厳しそうな方でも、フラット35なら審査が通るかもしれないというのがフラット35のイメージと言えるでしょう。

4月からの変更点

4月からはフラット35の維持保全型が始まりました。内容としては、維持保全・維持管理に配慮した住宅や既存住宅の流通に資する住宅を購入する場合、フラット35の住宅ローン金利を当初5年間年率0.25%引き下げるというものです。

2022年7月現在でフラット35は年利1.510%なのでこの制度が適用される場合、5年間年利1.26%になります。フラット35Sの金利Aプランなら年利が0.5%引かれるので5年間で年利1.01%です。6年目から10年目は年利0.25%引かれます。金利Bプランであれば10年間年利0.25%が引かれるのでかなりお得です。

ちなみにフラット35の維持保全型対象は下記表の通りです。

対象住宅 対象になる条件 住宅タイプ
長期優良住宅 バリアフリー性:将来的なバリアフリーリフォームに対応できるようになっていること

可変性:生活スタイルの変化に応じて間取りの変更が可能になっていること

耐震性:地震に対して改修を容易化するため、住宅の損傷レベルを低減する処置がされている

省エネルギー性:次世代省エネルギー基準に適合するために必要な断熱性能などを確保していること

居住環境:良好な景観の形成や、地域における居住環境の維持・向上に配慮されていること

維持保全計画:定期的な点検、補修等に関する計画が策定されていること

維持管理・更新の容易性:構造躯体に比べて耐用年数が短い内装や設備について、維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられていること

劣化対策:数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること

住戸面積:一戸建ては75㎡以上、少なくとも1つのフロア床面積が40㎡以上あること
新築住宅、中古住宅
予備認定マンション 新築分譲段階の管理計画について、(公財)マンション管理センターから予備認定を受けたマンション 新築マンションのみ
管理計画認定マンション マンションの管理の適正化の推進に関する法律およびマンションの建て替え等の円滑化に関する法律に基づき、マンションの管理計画について、地方公共団体から管理計画認定を受けたマンション。 中古マンションのみ
安心R住宅 耐震性があり、建物状況調査等が行われた住宅で、リフォーム等について情報提供が行われる中古住宅 中古住宅のみ
インスペクション実施住宅 既存住宅状況調査方法基準第4条に規定する既存住宅状況調査の方法に基づき調査が行われた住宅で、当該調査の結果、劣化事象等、著しい蟻害、著しい腐朽等著しい腐食または構造耐力上問題のある不足が見られないことが確認されたもの 中古住宅のみ
既存住宅売買瑕疵保険付保住宅 既存住宅売買瑕疵保険が付保された住宅 中古住宅のみ

10月からも変更?

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フラット35S(ZEH)が10月から始まります。ZEH等の基準に当てはまる基準の住宅の場合、フラット35の借入金利から当初5年間で年率0.5%、6年目から10年目まで年利0.25%まで下がるのです。

下記表にZEH住宅の基準をまとめましたのでご覧ください。

【戸建ての場合】

区分 断熱等性能 一次エネルギー消費量 適用条件
再エネ除く 再エネ含む
ZEH 強化外皮基準【断熱等性能等級5】 ▲20%以上 ▲100%以上 なし
Nearly ZEH ▲75%以上▲100%未満 寒冷地、低日射地域、多雪地域
ZEH Oriented 再エネ導入必要なし 都市部狭小地、多雪地域

【マンション】

区分 断熱等性能 一次エネルギー消費量 適用条件
再エネ除く 再エネ含む
ZEH-M 強化外皮基準【断熱等性能等級5】 ▲20%以上 ▲100%以上 1から3階建て
Nearly ZEH-M ▲75%以上▲100%未満
ZEH-M Ready ▲50%以上▲75%未満 4・5階建て
ZEH-M Oriented 再エネの導入は必要なし 6階建て
 

2023年度も変更点あり!

カーボンゼロの実現に向けて、新築住宅におけるフラット35の省エネ技術基準を改めて見直し変更していくそうです。

全ての新築住宅において、基準を満たすことが必要になります。現状は断熱等性能等級2相当以上ですが見直し後は、断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上が求められていきます。

参考URL
【フラット35】2022年度4月以降の制度変更事項のお知らせ:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)

家を買う人は必見!4月から変わる「フラット35」、10月には省エネ基準の大幅見直しも | スーモジャーナル – 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト (suumo.jp)

「フラット35」「フラット35S」とはどんな住宅ローン?―審査基準やメリット・デメリット、民間住宅ローンとの比較まで― | はじめての住宅ローン (recruit.co.jp)

住宅ローン:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)

長期優良住宅の基準や条件は? 申請するとどんなメリットがあるの? | 住まいのお役立ち記事 (suumo.jp)

フラット35維持保全型について

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