花粉の季節が続いています。それに加えて、今年は新型コロナウイルスも心配です。
最近では、花粉だけでなくウイルスの除去効果も期待できる空気清浄機が登場しています。ここでは、春を快適に過ごすために、花粉とウイルス対策に効果が期待される空気清浄機をご紹介します。
■空気清浄機はフィルターで空気中の微粒子をキャッチ
きれいに掃除をした部屋の中にも、目には見えない花粉やカビの胞子、ウイルスなどが漂っています。
また、ニオイがするときは、人にニオイを感じさせる微粒子が空中に漂っているのです。
こうした空中に漂う微粒子を集めて、室内の空気をきれいにしてくれるのが空気清浄機です。
空気清浄機には、微粒子をフィルターで捉える方式と静電気で捉える方式の二つの方式があります。
今、発売されている家庭用の空気清浄機はほとんどがフィルター方式になっています。
■ウイルス除去の機能を加えた空気清浄機が登場
フィルターで微粒子を捉える空気清浄機。そのフィルターでウイルスもキャッチできますが、それを除去する機能はありません。そこで、フィルターだけでなくウイルス除去効果が期待できる機能を加えた空気清浄機が開発されています。
シャープからはプラズマクラスター、パナソニックからはナノイーXといった機能が搭載された空気清浄機が発売されています。
どちらも、空気中にプラスイオンやマイナスイオンを放出して、そのイオンが微粒子を包み込んで分解したり、ニオイを閉じ込めたりするものです。
また、ダイキンからはプラズマ放電で発生させた電子が空気中の酸素や窒素と合体して、菌や微粒子を酸化分解するストリーマという独自の機能を加えた空気清浄機も発売されています。
■次亜塩素酸でウイルスを除去する機種も
パナソニックからはジアイーノという次亜塩素酸で除菌する機種も販売されています。
ただし、この機種にはフィルターで空気をろ過する機能はなく、正確には空気清浄機ではなく、空間除菌脱臭機と呼ばれています。
機器本体に吸い込んだ空気を次亜塩素酸で除菌するだけでなく、空気中にも次亜塩素酸を放出しているので、ドアノブなどに付着したウイルスにも効果があるとされています。
■ウイルス除去に過剰な期待は禁物
どの空気清浄機メーカーもウイルス除去に効果があると謳っています。
しかし、家庭用の空気清浄機では完全に除去できるわけではなく、減らす効果が見込めるという程度のことなのです。
2020年9月には、プラズマクラスターで新型コロナウイルスを減少させる効果があるという実験結果が報告されています。
しかし、小さな空間に通常の数百倍の濃度でイオンを発生させたもので、ご家庭での使用方法とは大きく異なります。
シャープ自身も過剰な期待をしないようにと呼びかけています。
■ウイルス対策におすすめの空気清浄機
シャープ プラズマクラスターNEXT搭載 加湿空気清浄機 KI-NP100
・「浮遊花粉」アレル物質の作用を抑制
・静電HEPAフィルター:0.3μmの微小な粒子を99.97%以上集じん
・フィルター自動掃除
プラズマクラスターと加湿機能を備えた空気清浄機です。
プラズマクラスターのなかでも最も性能の高いNEXTを搭載。従来の2倍のイオンを放出する能力を持っています。
(via yodobashi.com)
パナソニック ナノイーX搭載 加湿空気清浄機 F-VXT70
・3Dフロー花粉撃退気流
3方向への立体的な気流で部屋全体を効率よく循環し、花粉の集じん量従来※比約1.5倍を実現
※19年発売F-VXS70
・「ナノイー X」搭載 日本の主要な13種類の花粉を抑制
・新 フラットデザイン インテリアに調和する、機能美きわだつキュービックフォルム
こちらも、空気中にイオンを放出して、花粉やアレルギー原因物質を抑制する機能を備えた加湿機能付きの空気清浄機です。ナノイーXは、効果を高めたナノイーの進化形です。
(via Amazon パナソニック 加湿空気清浄機 F-VXT70)
ダイキン 加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70X-T
・最大風量 7m3/分
・最大加湿量 650ml/時
・サイズ 約W395×D287×H600mm
・重量 12.5kg(水なし)
本体の中でプラズマ放電を起こして電子を発生させ、その電子と空気中の酸素・窒素が一緒になって、空気中に漂う菌や微粒子、ニオイの元を分解するダイキン独自のストリーマ機能を搭載。加湿機能も付いています。
(via Amazon ダイキン 加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70X)
パナソニック 次亜塩素酸 空間除菌脱臭機 ジアイーノ F-MV4100
・本体サイズ:約 高さ710mm×幅398mm×奥行240mm
・消費電力:強(55W)、中(16W)、静音(10W)
・菌、ウイルス、ニオイ対策を本気で考える方に。
漂白剤などでおなじみの次亜塩素酸を放出して、空気中の菌やウイルス、ニオイなどを抑制する機能を備えています。
安全性を考慮して、低濃度の次亜塩素酸が放出されています。
*微粒子をろ過するフィルターは搭載されていないため、正確には空気清浄機のカテゴリーには含まれていません。
(via Amazon パナソニック ジアイーノ F-MV4100)
■まとめ
ウイルスは、花粉の1/100ほどの大きさで、普通のフィルターでは捉えることはできません。
そこで、イオンや電子で微粒子を分解する機能が併用されているのです。
しかし、新型コロナウイルス対策としては補助的な装置だと考えておいた方がよいでしょう。
やはり、マスク、手洗い、3密を避けるといった基本対策が重要です。
高性能な空気清浄機を上手に活用して、花粉とウイルスの季節を快適に乗り切ってください。