府中市の地酒・國府鶴とは?興味深い歴史を深掘り!

しゅ1

画像出典元

東京都府中市には歴史ある造り酒屋の野口酒造店さんがあります。そこでは、地酒の國府鶴が造られています。この記事ではそんな野口酒造店さんの歴史や國府鶴の魅力まで余すことなくご紹介していきます。

野口酒造店の歴史

しゅ2

画像出典元

野口酒造店の歴史は江戸時代末期の時代から始まりました。大國魂神社の神人(じにん)という役職についていた野口家(野口酒造店の家系)は、大國魂神社で使う御神酒造りを依頼されたそうです。そこをきっかけに万延元年(1860年)当家初代、野口久兵衛さんが「中屋」と名乗ったうえで酒造りを始めたのが野口酒造の始まりとなっています。

その後、中屋の久兵衛さんが造っているという所から中久と呼ばれるようになり、その酒造りを始めた府中市で現在も当酒造店直営「中久本店」の屋号を守り続け、お酒を関連とした商売を営んでいます。

野口酒造店は、このような歴史を背景に東京に残っている数少ない酒造文化の継承を自らの使命として、日々美味しいお酒を造り続けているのです。

國府鶴とは

奈良時代から平安時代にかけて、現在の府中市には武藏ノ国の国府が置かれていました。野口酒造店ではそんな国府の地で、鶴のような美しい酒を造るという思いから名づけられたのが國府鶴です。

府中市にある大國魂神社と府中市に続く祭りと文化、その歴史と伝統をお酒という目に見える形に表現して受け継ぎ伝えています。国府鶴は、地元府中市民に愛されるお酒として愛されています。

多摩川の水が綺麗だった時には、荷馬車で蔵のある府中市まで水を運び仕込み水として使っていたようです。その後も地下水などを利用し仕込みを行ってきましたが、甲州街道が走る府中市にも都市化の流れが押し寄せ、現在から約30年前には環境も悪化します。その影響によって酒の質が落ちてしまうという問題が発生しました。

問題解決のため、先代社長が酒造りを親戚関係にある長野の酒蔵に委託するという決断をします。酒質設定を細かく伝え、思い描く味を表現したうえで原酒の状態で府中の蔵まで運び府中の水を加えて味を調えて造っているそうです。

國府鶴 大吟醸 淡麗

しゅ3

画像出典元

華やかな香りと淡麗な味わいが美しい。キンキンに冷やして飲むのがおすすめです。

原材料 米(国産)
精米歩合 50%
アルコール分 16.5度以上17.5度未満
おすすめの飲み方 よく冷やす

國府鶴 純米大吟醸 中屋久兵衛

しゅ4

画像出典元

濃醇で少し甘めな口当たり。フルーティーな香りで飲みやすい日本酒です。

原材料 米(国産)
精米歩合 55%
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
おすすめの飲み方 よく冷やす

國府鶴 純米 中屋久兵衛

しゅ5

画像出典元

芳醇でキリっと辛口の純米酒です。常温の状態でも冷やしても、冬はお燗でも楽しめる日本酒になっています。

原材料 米(国産)
精米歩合 55%
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
おすすめの飲み方 冷やし、常温、お燗(季節に合わせてお楽しみください)

國府鶴 本醸造

しゅ6

画像出典元

歴史のある國府鶴の中でも定番の商品。府中市民にも親しまれています。

【写真左 原酒】
原材料 米(国産)
精米歩合 65%
アルコール分 18.5度以上19.5度未満
【写真右 地酒ラベル】
原材料 米(国産)
精米歩合 65%
アルコール分 15.0度以上16.0度未満

大國魂神社と野口酒造の関係

大國魂大神(大国主命)が初めて府中の地に訪れたとき、一晩泊まれる宿を求めてあちこち探していたそうです、その時に、現在野口酒造店を営む野口家の先代が快く大國魂大神を宿泊させたことから大國魂神社の5月例大祭では「野口仮屋の儀」が行われるそうです。

仮屋では、神主をご祭神に見立てて、お茶、濁酒、清酒、赤飯の順で餐応します。神人になった野口家は大國魂神社と深いつながりがあり、のちに分家した久兵衛さんが「中屋」の屋号を名乗り、酒造を運営してたいそう繫栄しました。

直売所とカフェの紹介

しゅ7

画像出典元

酒造りを営んでいた歴史ある蔵は「酒座・中久本店」として直売所になっており、府中市民はもちろん、日本各地の日本酒ファンが酒座・中久本店に集まってきます。

野口酒造店のお酒はもちろん、全国の地酒もかなり豊富に取り扱っており建物2階のギャラリースペースでは、定期的な日本酒の会が開かれているそうです。ワインや焼酎、リキュールなども揃っていてお酒好きにはたまりません。

店舗の一角をリノベーションして作られたカフェスペースでは、國府鶴の酒粕を使用した酒粕ラテや酒粕チーズトーストが楽しめます。休憩がてら大國魂神社の参拝後に立ち寄って楽しむのもよいでしょう。

住所 東京都府中市宮西町4-2-1
電話番号 042-362-2117
営業時間 月から土 9:00から20:00

祝日 9:00から20:00
定休日 日(不定休)
アクセス 京王線府中駅から徒歩約6分、中央道・国立府中ICから約10分

まとめ

府中市にある酒造の野口酒造店さん。お酒が飲めなくても趣あるカフェで美味しいチーズケーキを楽しんだりもできるので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

参考URL
武蔵国も降り立った神に捧げるお神酒【野口酒造店】|TOKYO SAKE PROJECT|朝日新聞デジタル (asahi.com)

野口酒造店(國府鶴) | イマタマ (imatama.jp)

合名会社 野口酒造店 (noguchi-brewery.co.jp)

t@~[

同じカテゴリの最新記事

このページのトップへ