この時期に怖い熱中症ですが、実は気をつけないと室内でも発生します。
この記事では、そんな室内の熱中症について解説していきます。
室内熱中症が起こってしまう条件は?
室内熱中症が発生する主な要因は、「室内環境の不適切さ」と「水分・塩分補給の不足」の2つです。
まず、室温が28度以上になると熱中症のリスクが高まります。
また、湿度が70%以上になると室温が28度以下でも危険度が増します。
そのため適切な温度と湿度管理が必要です。
さらに、屋外から戻った際に涼しさで喉の渇きを感じにくくなり、必要な水分や塩分の補給ができないと、数時間後に熱中症を発症することがあります。
室内熱中症が起こりやすいシチュエーション
室内熱中症が起こりやすいシチュエーションは何でしょう。
ここからは、そんな室内熱中症が起こりやすいシチュエーションについて解説していきます。
キッチン
キッチンで料理する時、キッチンで火を使って調理をすると調理中に発生する熱と蒸気によって高温多湿な環境が生まれます。
このような環境では、熱中症のリスクが高まるため特に夏場はエアコンや換気扇を積極的に使用し、室内の温度と湿度を管理することが重要です。
また、火を使わない調理方法を選ぶことで、キッチンの温度上昇を抑えることができます。
さらに、料理中はこまめに水分補給を行い、必要に応じて身体を冷やすことで熱中症の予防ができます。
冷房の効いていない場所
冷房の効いていない場所や湿度が高くなりやすい場所の掃除をする時、廊下、脱衣所、洗面所、トイレ、お風呂場など、冷房の効いていない場所や湿度が高くなりやすい場所は、室内でも特に高温多湿になりやすいです。
こうした環境では熱中症のリスクが高まるため、掃除をする際には換気を行い冷却グッズを活用して身体を冷やすことが重要となります。
また、作業中にこまめに休憩を取り水分や塩分を適切に補給することが大切です。
睡眠時の室内
夏場の睡眠時は、昼間に建物が熱を蓄え夜になっても室温が下がらないことがあります。
特に締め切った室内では、夜間にも室温が上がり熱中症のリスクが生じます。
快適な睡眠環境を作るためには、寝る前に冷房機器を使用して室温を適切に下げることが大切です。
また、睡眠中にも水分は失われるため、寝る前に水分を補給し枕元に飲料を置いておくと安心です。
室内熱中症を防ぐポイントは?
室内での熱中症を防ぐためには、どのようなポイントを抑えればよいのでしょう。
ここからは、室内熱中症を防ぐポイントについて解説していきます。
温度と湿度の管理
室内の温度や湿度を常に気にかけましょう。
家や部屋ごとに温度や湿度が異なるため、温度計や湿度計、熱中症計を活用して今いる環境を正確に把握することが大切です。
室温が28度以上になると熱中症のリスクが高まるため、エアコンや扇風機を使って室温を28度以下に保ちます。
また、湿度が高いと体感温度も上がるため除湿機やエアコンの除湿機能を活用して、湿度を50~60%に維持しましょう。
水分・塩分補給
室内にいるときは、屋外に比べて喉の渇きを感じにくいため意識して水分を摂取しましょう。
特に、汗をかいた場合は水分とともに適度な塩分も補給することが重要です。
また、長時間作業や家事に集中していると無意識に水分が不足しがちなので、定期的に休憩を取り体調をチェックする習慣をつけましょう。
生活リズムを崩さない
十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動は、体調を整え熱中症を予防する基本的な対策です。
体力が低下していると、暑さに対する抵抗力が落ち熱中症にかかりやすくなるため、規則正しい生活を送り丈夫な体をつくることが大切です。
暑さへの順応
体が暑さに慣れていないと、急激な温度変化で熱中症になるリスクが高まります。
日頃から適度な運動や入浴で体を暑さに慣らし、徐々に耐性をつけることが大切です。
特に運動や入浴の前後には、水分補給と塩分補給を忘れずに行いましょう。
周囲との連携
室内でも熱中症が起こりうることを意識し、自分だけでなく家族や友人、同僚など周囲の人々にも気を配りましょう。
特に、高齢者や小さな子どもは自分で体調の変化に気付きにくいため、定期的に声をかけ合いみんなで健康を守る意識を持つことが重要です。
これら対策を日常生活に取り入れることで、室内熱中症のリスクを効果的に抑えることができます。
室内で熱中症が疑われる場合の対処法
熱中症が疑われる場合、迅速かつ適切な対処が必要です。
まず、症状を確認し意識障害や高体温(直腸温40℃以上)が見られる場合は、重篤な熱射病の可能性があるため、直ちに救急車を呼びます。
この際、患者を涼しい場所に移動させ衣服を緩めて寝かせ、全身を冷やすことが重要です。
主に水をかけたり、濡れタオルやアイスパックを使用して冷却します。
また、意識が正常な場合にはスポーツドリンクなどで水分と塩分を補給しますが、意識がもうろうとしている場合や吐き気がある場合は、無理に飲ませず速やかに医療機関での処置を受けさせましょう。
適切な処置と迅速な対応が、熱中症の悪化を防ぐ鍵となります。
まとめ
熱中症は、室内でも起こるため外出時同様に熱中症対策が必要です。
適宜対策をして、熱中症にならないように気を付けましょう。
参考URLこんな人は特に注意!「室内で過ごす人 」 | 熱中症ゼロへ – 日本気象協会推進 (netsuzero.jp)
熱中症が疑われる時の応急処置|大塚製薬 (otsuka.co.jp)