府中市は、さまざまな防災の取り組みを行っている自治体です。
この記事では、そんな府中市の防災への取り組みについて解説していきます。
府中市ではどんな防災対策が行われている?
府中市では、どのような防災対策が行われているのでしょう。
ここからは、そんな府中市の防災対策について解説していきます。
防災情報の提供
府中市では、市民が災害に備えるための情報提供を重視しています。
その一環として発行されている「府中市防災ハンドブック」では、地震や風水害への具体的な備えについて知ることが可能です。
特に「立川断層帯地震」(M7.4)の被害想定や避難生活の流れ、家族の安否確認方法など災害時に役立つ情報を網羅しています。
また、「地震防災マップ」や「水害ハザードマップ」も掲載されており、避難所や防災関連施設の位置を確認することが可能です。
さらに、「自主防災ふちゅう」という防災情報誌を年2回発行し、災害に関する知識や最新情報を市民に届けています。
最新号では関東大震災の歴史や、災害時のトイレ問題といった実践的な内容が取り上げられており有益な情報を得ることが可能です。
防災危機管理課では家庭や地域での防災学習に役立つ16種類の防災ビデオを貸し出しており、府中市メール配信サービスや公式SNSを通じて災害情報を迅速に発信しています。
地域防災活動の支援
府中市は、地域住民が主体となる防災活動を積極的に支援している自治体です。
文化センターごとに設立された「文化センター圏域自主防災連絡会」では、地域の防災課題を整理し、「防災カルテ」や「強み・弱みマップ」を作成しています。
これに基づき、住民主体の防災施策を3カ年計画で展開し、地域特性に応じた活動を進めてきました。
また、防災訓練の支援として、起震車「マグマ2」を派遣し、震度2から7までの地震を体験できる訓練を実施しています。
さらに、炊き出し訓練の際には非常食を提供するなどしており、市民は実践的な防災スキルを身につけられるでしょう。
防災用品の整備支援
府中市では、市民が日頃から防災に備えられるよう防災用品のあっせん事業を実施しています。
この事業では、家具転倒防止器具や非常持出袋、保存食や簡易トイレなど災害時に役立つアイテムを特別価格で購入することが可能です。
これにより、市民が家庭内での防災対策を手軽に進められる環境を整えています。
避難計画の充実
府中市は、災害時に市民が迅速かつ安全に避難できるよう避難計画を整備しています。
市内の学校や公園などを指定避難所として定め、車両避難が可能な避難所やペット同室可の避難所など施設ごとの特徴が分かりやすいです。
また、「水害ハザードマップ」には多摩川氾濫時の想定浸水範囲や避難行動判定フローが掲載されており、市民が適切な避難行動を判断するための資料が用意されています。
さらに、「マイ・タイムライン」という書き込み式フォーマットを活用し、家族で避難行動を事前に計画できる仕組みも整備されてきました。
これにより、災害時の混乱を最小限に抑えることを目指しています。
市民の防災意識向上
府中市では、市民の防災意識を高めるための活動を積極的に展開しています。
地震体験車を使った訓練や炊き出し訓練の実施を通じ、市民が災害時の対応を学ぶ機会を得ることが可能です。
また、地域住民同士が助け合う「共助」を推進し、自主防災組織の形成や活動を支援しています。
府中市の災害補助金
府中市では災害に対するどのような補助金が用意されているのでしょう。
ここからは、そんな災害補助金について解説していきます。
災害障害見舞金
府中市では、災害救助法が適用された自然災害によって精神や身体に著しい障害を負った市民の方に対し、以下の金額の見舞金が支給されます。
- ・生計維持者:250万円
- ・その他の方:125万円
この制度は、災害被害にあわれた方やそのご家族の生活支援が目的です。
住宅被害に対する支援金
災害救助法が適用された自然災害により、住宅に被害を受け居住できなくなった世帯を対象に被害状況に応じた支援金を支給します。
- ・住宅の全壊・解体、長期間避難:100万円
- ・住宅の大規模半壊:50万円
- ・住宅の建設・購入:200万円
- ・住宅の補修:100万円
- ・民間住宅の賃貸:50万円
支援金は、生活の再建を支援することを目的としています。
被害を受けた方は、条件に応じて申請を行ってください。
見舞金
市内で発生した火災や風水害により住宅に被害が生じた場合、以下の条件に応じて見舞金が支給されます。
- ・全壊(全焼): 住家の焼失、損壊、または流失部分が延べ床面積の70%以上の場合、1世帯につき5万円
- ・半壊(半焼): 住家の焼失、損壊、または流失部分が延べ床面積の20%以上70%未満の場合、1世帯につき3万円
- ・床上浸水: 住家の浸水が床上に達した場合、1世帯につき3万円
弔慰金
災害によって死亡された方がいる場合、遺族には弔慰金として1人につき5万円が支給されます。
これには、災害による負傷などで医療機関を受診した後48時間以内に亡くなった方も含まれます。
市民の方が安心して生活できるよう、災害時には適切な支援が提供されますので被害を受けた際は申請方法をご確認ください。
まとめ
府中市では、「自助」「共助」「公助」の連携を重視し、市民と市が一体となって災害に強いまちづくりを目指しています。
府中市への移住を考えている方や既にお住まいの方など、一度府中市の防災について知ってみるのもよいでしょう。
参考URL【府中市】新宿から約22km、都会と自然が調和する歴史のまち府中市の防災対策
災害障害見舞金
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