定期借家とは?普通借家と何が違うの?

28460709_s

画像出典元

賃貸には、普通借家と定期借家と呼ばれるものがあります。この記事では、そんな定期借家と普通借家の違いについて解説していきます。

定期借家とは

28794798_s

画像出典元

定期借家制度は、「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」に基づき、平成12年3月に導入されました。

この制度では、賃貸借契約で定めた契約期間が終了すると、更新せずに契約が終了する形態です。

ただし、貸主と借主の両方が同意すれば、再度契約が可能です。

この制度の目的は、従来の貸主の不利を是正し、良質な賃貸住宅の供給を増やすことにあります。

具体的には、良識のない借主による居座りや、退去時に多額の立ち退き料が必要になるなどの問題を解消し、貸主が安心して賃貸住宅を提供できる環境を整えることが狙いです。

借主にとってのメリットは、一定の居住期間が保証されることや、貸主との再契約が可能であることが挙げられます。

また、ウィークリーマンションやマンスリーマンションなど、比較的短期な滞在を目的とする賃貸住宅でもこの制度が利用される場合があります。

普通借家契約と定期借家契約の違い

2426804_s

画像出典元

普通借家契約と定期借家契約の違いはどこにあるのでしょう。

ここからは、普通借家契約と定期借家契約の違いについて解説していきます。

契約更新の違い

普通借家契約では通常1~2年間の契約期間があり、2年ごとの更新が一般的です。

一方で定期借家契約は更新がなく、期間終了時点で契約が終了し、改めて再契約する場合は貸主との合意が必要です。

契約期間には明確な決まりがなく、1年未満でも有効な契約となります。

契約方法による違い

普通借家契約では口頭でも成立する場合がありますが、定期借家契約は必ず書面で結ばなければなりません。

定期借家契約では、貸主は期間満了時に契約終了を説明する義務があります。

この説明を怠った場合、普通借家契約として取り扱われます。

契約期間満了通知の方法の違い

普通借家契約では期間満了時に特に手続きをしなくても自動更新されますが、定期借家契約では契約が自動的に終了し、借主は期間満了と同時に退去しなければなりません。

貸主は1年以上の定期借家契約の場合、期間満了の6ヶ月~1年前に通知する義務があります。

定期借家のメリット

27940351_s

画像出典元

定期借家のメリットは、下記の6点です。

・1年未満でも契約ができる

・借り手がつかないことを避けるため賃貸相場が低かったり、礼金不要など借り手が有利な条件になっている場合が多い

・再契約の場合、今までの契約内容を見直すことができる

・リロケーション物件や地方の物件など、幅広い種類の良質な住宅を選べる可能性がある。

・地方物件などをセカンドハウスとしての利用ができる

・契約期間が5年から10年の長期にわたる場合、普通借家契約で必要な更新の手続きを行わなくてもよい

このように、定期借家契約は場合によっては借り手にとって有利な契約となります。

定期借家の注意点

28550153_s

画像出典元

定期借家契約をする際に注意すべきポイントは以下の通りです。

・契約書に定期借家であることが明記されているかを確認し、貸主から「更新がなく期間満了により終了する」ことが書面で説明されているかを確認する。

・契約書が書面で作成されているかを確認し、契約期間が明記されているかを確認する。

・中途解約は基本的にできないが、やむを得ない事情により中途解約の申し入れが可能な場合がある。

・貸主からの契約期間満了の通知があるかを確認し、通知期間内に再契約の段取りを行う必要がある。

・再契約の可否や再契約時の金額、段取りについて貸主と確認することが重要であり、長期間の契約を希望する場合はその点も考慮する。

定期借家契約が利用されている物件

3962667_s

画像出典元

定期借家契約は、下記のような物件で利用されていることが多いです。

・リロケーション物件

・シェアハウス

・店舗

ここからは、この3つの物件を解説していきます。

リロケーション物件

リロケーション物件とは、転勤などで一時的に貸し出している物件のことです。

普通借家契約であると2年更新となるため、貸主が転勤から帰ってくるタイミングで契約が切れるとは限りません。

そのため契約期間の柔軟性が高い、定期借家契約で貸し出すことが一般的です。

シェアハウス

シェアハウスは、共同生活をする場となるためトラブルの発生も少なくありません。

そのため、スムーズな退去を行うことを理由として定期借家契約が利用されることが多いです。

店舗

店舗は、立ち退き料に営業補償が含まれているため通常の立ち退き料よりも金額が高くなる傾向にあります。

こう言った理由から貸主の懸念が高まり、定期借家契約が普及しています。

まとめ

定期借家は、場合によっては借りる側のメリットが大きい物件です。

お部屋を借りる際には、知っておくと良いでしょう。

参考URL
「定期借家」とはどんな賃貸?普通借家との違いは?メリット・デメリットも解説 | SUUMO(スーモ)

【ホームズ】仕組みが分かれば怖くない! 定期借家の賃貸物件の基本。人によってはお得なメリットも | 住まいのお役立ち情報 (homes.co.jp)

定期借家契約とは? 借主が知っておきたい3つの注意点 | 住まいの本当と今を伝える情報サイト【LIFULL HOME’S PRESS】 (homes.co.jp)
t@~[

同じカテゴリの最新記事

このページのトップへ