初めての戸建て、初めてのマンション 選び方のポイントは?

マイホームを検討中の方の中には、これまでマンション住まいで初めて戸建てを検討する方もいれば、逆に戸建て住まいで初めてマンションを検討する方もいらっしゃると思います。
そこで、ここでは戸建てやマンションの物件の特長や費用・生活面の違い、メリット・デメリットなどをご紹介します。この記事を参考に、ぜひ、理想のマイホームを見つけてください。

戸建てとマンションの特長の比較 「物件の希望条件」

まずは、マイホームに求める希望条件別に、戸建てとマンションを比較してみましょう。ただし、ここでの比較はあくまでも一般論ですので、物件によっては当てはまらない場合もあります。

・広さ・間取り … 戸建てのほうが基本的に広々

家の広さの比較では、基本的にマンションよりも戸建ての方が広く、部屋数も多くなります。
例えば、東京で販売されている戸建て住宅の多くは80~90m2の広さで4LDKタイプが一般的です。これに対して、ファミリータイプの新築マンションは60~70m2で3LDKタイプが主流となっています。

・駅からの距離では … 立地で選ぶならマンションの方が便利

駅の近くの物件を希望する場合、戸建ては少なく、駅から離れた物件が多くなります。土地代は駅に近い便利な立地ほど高くなりますが、マンションは一つの土地に複数の住宅が入るため、一戸あたりの土地代が低く抑えられるからです。
通勤・通学などの利便性では、一般的にはマンションの方が有利といえます。

・日当たり・通風 … 立地にもよりますが、窓の多い戸建てが有利

日当たりや通風に関しては、基本的には窓の多い戸建ての方がマンションよりも優れています。ただし、これは立地に左右されることが大きく、住宅密集地や高層ビルの近くの戸建てでは、日当たりや通風に影響が出てしまいます。また、マンションでも、周囲に高いビルのない中~高層階の物件では、良好な日当たりと通風が期待できます。

・地震への強さ … 耐震性にすぐれた構造のマンションが有利

マンションは、耐震性や耐久性に優れた鉄筋コンクリートで建てられていることが多く、地震には強く作られています。一方の戸建ては、木造が多く地震には弱いイメージがありましたが、2000年に建築基準法が改正され、耐震性能が向上しています。最近の新築物件であれば、マンションの耐震性能とほぼ同じになっています。

・防犯面では … セキュリティの充実しているマンション

多くのマンションでは、エントランスと住戸玄関の二重のロックがあります。また、管理人による監視や防犯カメラの設置など、不審者の侵入を防ぐセキュリティ体制が充実しています。
戸建ての場合、監視カメラやセンサーライトなどの防犯グッズの設置や警備会社に依頼するなどでセキュリティを強化することができます。ただし、マンションに比べて、費用の負担は大きくなってしまいます。

・共用設備・施設の面では … マンションの特権だが、宝の持ち腐れになることも

マンションによっては、24時間ごみ出しがOKのごみ集積場、宅配ロッカー、キッズルーム、ゲストルーム、コンシェルジュ・サービスなど、充実した共用設備や施設・サービスを備えている物件もあります。こうした設備を個人の戸建てで備えることは難しいため、マンションならではのメリットといえます。
ただし、中には使い勝手が悪かったり、使う機会のほとんどないサービスであったりして、住人にあまり利用されることなく宝の持ち腐れ状態になっている場合もあります。その設備・施設は、自分に本当に必要なのかを吟味して物件を選んでください。

・庭がほしい場合は … やはり戸建てです

庭のある生活をお望みなら、やはり戸建てということになります。ガーデニングやバーベキューなど、庭付き住宅ならではの楽しみがたくさんあります。お子さまやペットの遊び場としても安心です。ただ、手入れに手間がかかることは覚悟しておかなければなりません。
マンションにも、専用の庭のついた物件もありますが、数は多くありません。また、例えばバーベキュー禁止など制限のある場合もありますので、購入前にチェックが必要です。

戸建てとマンションの特長の比較 「費用面」

戸建てとマンションでは、購入価格や維持費がどう違うのでしょうか。比べてみました。

・物件の購入価格 … 同条件ならマンションの方が有利

同じ立地、同じ広さの物件で、戸建てとマンションを比較すると、マンションの方が低価格です。しかし、マンションの場合は、購入後に発生する管理費や修繕積立金、駐車場代など戸建てにはない費用があるため、トータル・コストで考えておく必要があります。

・繕積立基金 … 将来のマンション修繕費用不足に備える

マンションに入居すると「修繕積立金」を毎月支払うことになります。しかも、最近では、この修繕積立金だけでは十分な修繕費用が確保できないことから、購入時の初期費用の中に「修繕積立基金」として数十万円~百万円程度の金額が含まれている場合も多くなっています。
また、大規模修繕のタイミングや数年ごとに、追加で「修繕積立一時金」を求められることもあります。

・駐車場代 … 戸建てならほぼ不要

カーポート付きの戸建てであれば、駐車場代はかかりません。しかし、マンションの敷地内の駐車場を利用する場合には、毎月、一定の駐車場代を支払う必要があります。

・光熱費 … 気密性の高いマンションなら冷暖房費が低い

一般的に、マンションは戸建てよりも室内の面積が狭く、窓も少なくて機密性に優れています。このため、エアコンなどの冷暖房の効率がよく、光熱費が節約できます。
戸建てであっても、最近は気密性が向上していますが、それでも構造的に窓や階段から冷暖房が流出してしまうため、マンションよりは光熱費がかかります。

戸建てとマンションの特長の比較 「生活面」

戸建てとマンションとでは、入居した後の生活面でも違いがあります。それぞれの特長を理解した上で、ご自分のライフスタイルに適した物件を探してください。

・日常の管理・メンテナンス … 戸建ては自分で行う

戸建ての場合、庭をはじめとして敷地内の掃除や設備の点検・修理などは、基本的に居住者が行うことになります。
マンションでは、居室などの専有部分については居住者が行うことになりますが、共有部分は管理費を支払っているので、管理会社が行うことになります。ただし、一部のマンションでは住人が自主管理を行っている場合もあります。

・生活音 … マンションでは足音や掃除機の音が問題になることも

近年のマンションは、防音性や遮音性が高まっていますが、それでも生活音などに関するトラブルが発生しています。上下左右の住戸の足音や掃除機の音が気になることがあります。逆に、こちらの生活音に関して苦情を言われる可能性もあります。
戸建ての場合は、足音などの問題はありませんが、ご近所の騒音トラブルがないわけではありません。

・家事のしやすさ … 戸建てでは高齢になると階段がつらくなるときも

マンションでは、基本的に階段がなくフラットなため家の中での移動が楽です。また、家事動線も考えられており、家事の移動が比較的楽にできます。
一方、戸建てでは二階建て以上の複数階の家がほとんどです。高齢になると、階段の昇り降りが負担になる場合もあります。

・ペットの飼育 … マンションでもOKの物件はあるが、制約も多い

戸建てでは、ペットの飼育に関しての制約はありません。しかし、鳴き声や吠え声でご近所に迷惑となる場合もあるので注意が必要です。
マンションでも、近年、ペット飼育OKの物件が増えてきています。ただし、「犬は小型犬のみ」とか「二頭以上は不可」など制約があるケースも多いので、事前にチェックしておきましょう。

・リフォーム … マンションには制限がある場合も

戸建て、マンションともに基本的にリフォームができますが注意が必要です。マンションの場合は、排水管などの位置が決まっていて水回りの移動ができないことがあります。また、共用部分のサッシやバルコニーなどは管理規約でリフォームの範囲や方法が決まっていることもありますのでご注意ください。
戸建てでは、自由にリフォームができますが、マンションのように修繕積立金があるわけではないので、ご自分で計画的にお金を準備しておく必要があります。

まとめ

このように、戸建てとマンションとでは、それぞれに特長があります。このなかで、どちらの特長を重視するのか、ご自分とご家族のライフスタイルを考えて、決めていきましょう。
ご家族が楽しく、心地よく暮らしていけるのは戸建てだろうか、マンションだろうか。イメージをふくらませながら、理想のマイホームを見つけてください。

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