読書の秋 -やっぱり読書はすごかった。-

夏の暑さも次第に和らぎ、今年も少しずつ秋の空気を感じられる季節になってきました。

秋といえば、
芸術の秋、食欲の秋、行楽の秋、スポーツの秋、、、
日本人だからこそ楽しめるたくさんの秋がありますよね。

いろいろな秋がある中で今年ぜひお勧めしたいのが「読書の秋」!

今回は読書の効果とあわせて、おすすめの本をご紹介していきたいと思います。

そもそも読書をすると脳はどこが働くのか?

読書は、様々な脳の器官を使います。

詳細に挙げていけばきりがありませんが、代表的な器官を。

例えば、短期記憶をつかさどる「海馬」。
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

また、扁桃体や前頭葉のような、感情であったり意欲であったりをつかさどる器官も使います。
視覚はもちろん使いますし、右脳も活用しています。

かなりの脳の器官を動かしているのが読書。
こう考えると、なぜ読書が効率のいい脳トレであり、学習法なのか、よくわかりますね。

読書の効果

1.大脳の活性化

オックスフォード大学の神経学の名誉教授であるJohn Stein氏は
「読書は大脳のトレーニングだ」と主張しているそう。

実際に読書中の脳をMRIでスキャンしたそうですが、
本の中の景色や音、においや味を想像しただけで、
大脳のそれぞれをつかさどる領域が活性化し、
新しい神経回路が生まれた、ということです。

これってすごいですよね。
実際には体験していないことなのに、本を読むことで、
あたかも体験したかのように感じる。

つまり、本の中に書かれている内容をイメージして
追体験している状態になる、ということ。

もちろん、人によってイメージすることは異なるでしょうが、
想像力が鍛えられる、ということにもつながります。

大脳の活性化にお勧めの本はコチラ!
魔女のスープ―残るは食欲―

阿川佐和子/著
新潮文庫
発売日:2014/11/01

エッセイストで小説家の阿川佐和子さんの著書。
タイトルこそ「魔女のスープ」なんてぎょっとするようなタイトルですが、
阿川さんの食の思い出エピソードとともに、
いろいろな料理を紹介している本です。

おいしかったエピソードもあれば、ちょっと苦い思い出も、、、
料理の味や、食べたときの気持ちを一緒に体験しているような感覚をぜひ!

2.アルツハイマー病の予防

近年では若年性まで出てきましたが、
アルツハイマーの予防に効果がある、とのことです。

これはなんとなくイメージしやすいですね。
他にも、囲碁将棋や麻雀なども同じように効果的だと言われます。

脳の様々な部分をフル活用するからこそ、
予防に効果があるのではないでしょうか。

アルツハイマー病の予防にお勧めの本はコチラ!
ナイチンゲールの沈黙

海堂 尊/著
宝島社
発売日:2006/10/6

海堂先生の本をご存知の方はお気づきかもしれませんが、
このシリーズを読むのには大変に頭を使います。笑

医療用語、横文字、難しい漢字、、、
などなど。

しかしそれでも読むのをやめられないほど面白くて、
また登場人物が魅力的です。

バチスタシリーズはこのナイチンゲールの沈黙以外にも
チーム・バチスタの栄光をはじめとするたくさんのシリーズがあります。
単行本で読むのが個人的におすすめです!

3.ストレスを軽減する

イギリスのサセックス大学の研究によると、
わずか6分間の読書によりストレスが
3分の2以上軽減されることがわかっているそうです。
これは音楽鑑賞や散歩によるストレス軽減を
はるかにしのぐレベルである、と書いています。

全ての人に当てはまるかはわかりませんが、
読書家と言われる人たちは、情緒が安定している人が多い気がします。

確かに、ストレス解消のために
美味しいコーヒーと読書、なども良く見ますね。
私もすごく好きです。

ストレスが溜まり気味の方、読書なんていかがでしょうか?

ストレス軽減にお勧めの本はコチラ!
スノーグース

ポール ギャリコ (著), 矢川 澄子 (翻訳)
新潮社
発売日:1996/12/24

ポール ギャリコはたくさんの名作を書いていますが、
中でも愛される作品のスノーグース。

登場人物の純粋さに引き込まれ、
読み終わる頃には自分もその場にいたような臨場感があります。

タイトルになっているスノーグースに加え、収録されている二編も
動物への暖かなまなざしで描かれたファンタジーの名作です。

4.コミュニケーション力を高める

「1」の大脳の活性化にあったように、
読書であってもイメージを膨らませることで、
実際に体験したかのように感じることができます。

もちろん、実体験よりは刺激が少ないでしょうけど、
それでも読書をした場合としない場合では、大きな差が生まれてくるもの。

そして、ビジネス書もそうですし、
小説などもそうですが、ロジカルな思考や感情表現、
言葉の表現など、自分の中に参考材料がインプットされます。

さらに、読書会などで人にアウトプットすることで、
コミュニケーション力がぐっとアップします。

私が読書会をWEBでもリアルでも提供するのには、
この「コミュニケーション力の醸成」という部分も大いに含んでいるからです。

コミュニケーション力向上にお勧めの本はコチラ!
笑われ力

太田 敏正 (著), 石原 壮一郎 (監修, 監修)
ポプラ社
発売日:2008/11/14

コミュニケーションの基本は笑顔!
笑顔は人と人との心の壁を取り払ってくれます。

でも笑いを強要するのは禁物です。
×→笑わせる 〇→笑われる なんです。

“うまく笑われる”スキルを身につけることで、会話も人生も楽になります。

5.多角的な思考が身に付く

これも非常に役立つものですが、
本は、その著者ごとに表現の方法が違ったり、結論にアプローチする道筋が違ったり、
はたまた切り口そのものが違ったりで、同じことを説明するのにも、様々な視点が内包されています。

そのため、日ごろから読書をすること、もっというと多読をしていくことで、
多くの角度から内容を捉える事ができるようになります。
そうすると、「ああ、この本はこう書いてあるけどこういうことが言いたいのね」
という、本質を見極めるスキルが磨かれてきます。

元グーグル日本法人社長の村上憲郎氏も言う、
自分なりの頭の中の本棚と、カテゴリ分けができてきて、
ものの数分で本の内容を把握することも可能に。

もっとわかりやすく言うと、例えば、営業スキルに関して、
「売り込め!」「売り込むな!」という別々の角度の本。

こういう本、たいてい突き詰めると同じ事を言っています。

でも、そこに至る、異なる道筋を体験することで、自分の中により明確な軸が生まれるのです。

多角的な思考をつくるお勧めの本はコチラ!
SNOOPY COMIC SELECTION 50’s

チャールズ・M・シュルツ (著), 谷川 俊太郎 (翻訳)
KADOKAWA/メディアファクトリー
発売日:2015/7/25

先日下北沢を散歩していた時に小さな本屋さんで出会った1冊。

もともとピーナッツが好きで
(特にペパーミントパティが好きで)
息をするように手に取って読みましたが、

チャールズシュルツの世界観は何度読んでも偉大です。

さらに、谷川さんの翻訳は心が温かくなります。

ゆっくりおいしいコーヒーを飲みながら読んでみてください。

6.情報処理能力のアップ

インターネットが普及して、情報が大量に入ってくるようになった時代・・・
なんてもう耳にタコができるぐらいに聞きあきた台詞ですが、
実際にそういう側面はありますよね。

情報の取捨選択は本当に重要。

今たいして必要のない情報ばかり大量にインプットしていては、
仕事で成果を上げることは難しいでしょう。

読書、とりわけビジネス読書は、目的を設定して読むため、
この情報処理能力がアップします。

これは必要、これは直感的に気になる、これはいらない。

情報を寄り分けていくことで、過度の情報にさらされることなく、
報を処理することができます。
もちろん、脳への刺激は前述の通りですね。

また、ビジネス書でなくとも、
スタンフォード大学の研究によると、文学作品の精読は、
脳の複合的な認知能力のエクササイズになる、ということもあるそうです。

さらに、みなさんもきっとご存知、シナプス。

シナプスは、簡単に言うと「シグナルを伝達する接合部位」というもの。
要するに、信号を伝達する装置です。

読書をすることで、このシナプスが新しく形成され、
さらに既存のシナプスの働きも活性化することに繋がります。

そうすると、さらに伝達の効率がアップし・・・となります。
つまり、情報伝達のスピードが上がり、処理能力がアップするということですね。
記憶力についても同じことが言えます。

情報処理能力のアップにお勧めの本はコチラ!
出ない順 試験に出ない英単語 実践篇

中山 (著), 千野エー (イラスト)
飛鳥新社
発売日:2013/8/10

これは本当は哲学的問題で、「試験に出ない英単語」は本当は必要なのではないか。
そんな迷いさえ感じてしまうほどのインパクト。

安心してください。
実践編の内容ですら、試験にも出なければ、日常生活で使うこともありません笑

情報の取捨選択は大切ですよ、試験に出なくて、日常生活でも使わない英単語が載っている本は必要でしょうか。

ちなみに私はこの本を見つけた瞬間に手にとってレジへ向かいました。

もう一度言いますが情報の取捨選択は大切ですよ。

(via ビジネス読書会ブログ-やっぱり読書はすごかった。読書が脳に与える影響)
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