武蔵府中郷土かるたが市の文化財に!

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武蔵府中郷土かるたが発行から50年を機に市の文化財に指定されました。この記事では、文化財に指定された武蔵府中かるたの歴史や札になっている名所についてご紹介していきます。

武蔵府中郷土かるたとは

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武蔵府中郷土かるたは、府中市の歴史や文化、自然を広く府中市民の方々に知ってもらうと共に愛着を持って親しんでもらえるよう昭和48年に作成されました。

武蔵府中郷土かるたの大会も開催されたりしており、地域振興の役割も担っている府中市民にとってはかなり馴染みの深い遊びのひとつでもあります。

読み札の作製は、当時の府中市民の方々から公募した作品であり各読み札全てが府中市に関係する場所や人、歴史を題材としたものになっています。

絵札の方は『スーホの白い馬』や『かさじぞう』などでも知られる絵本画家の赤羽末吉さんによる作品です。

赤羽さんが武蔵府中郷土かるたを手がけた理由は、府中市内に一時期住んでいたのが理由でした。

また、この武蔵府中郷土かるたは毎年市内の小学3年生に配布されており、これまで約15万6千組が発行されています。

そのため府中市内では、大人から子供まで多くの世代が武蔵府中郷土かるたに触れており府中市民の共同財産且つ宝物であるとも言えるでしょう。

そんな武蔵府中郷土かるたは、発行から50年を迎えこの度府中市の文化財に指定されました。

ご当地かるたは各地域に数多く存在していますが、発行当時の絵柄など50年間変わっていないのは相当珍しく『歴史と伝統が反映された貴重な文化財』という評価を受けています。

府中市郷土の森博物館では、読み札46枚取り札46枚の初刷りかるたや赤羽さん作製の原画46枚、収納箱など武蔵府中郷土かるたにかかわる品が展示されています。

赤羽末吉さんとは

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武蔵府中郷土かるたの取り札の絵を手がけた赤羽末吉さんは、もともと日本画家として活躍していた方でした。

20代の頃、旧満州に渡り本格的に日本画家として技術を磨き1940年から3年連続で満州国美術展覧会にて特選賞を手にするなど実力を発揮していきます。

しかし、第二次世界大戦で日本が敗戦すると旧満州国は消滅し赤羽さんは1947年に命懸けで日本に引き上げることとなります。

本土に引き上げてきた赤羽さんは、湿潤な風土の美しさに魅せられたといいます。

特に雪国に魅せられた赤羽さんは、生活が落ち着くと毎年のように通い写真やスケッチで記録し続けました。

赤羽さんにとっては、雪国のしっとりとした風景はまさに墨絵の世界であり兼ねてから磨き上げてきた技術でした。

1961年には、最初の作品である『かさじぞう』を発表し絵本作家として名を挙げることとなります。

その後は、数々の作品を生み出し小学生の国語の教科書などでも題材にされているスーホの白い馬などの有名作品も数多く手がけていました。

おすすめしたいかるたの名所

武蔵府中郷土かるたでは、府中市の名所が数多く登場しています。ここからは、そんな武蔵府中郷土かるたに登場するかるたの名所についてご紹介していきます。

そら行けみんなで健康センター

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この札で出てくる健康センターは、現在郷土の森公園と呼ばれている場所です。

郷土の森公園には、体育館や市民プール、野球場やテニスコート、バーベキュー場があります。

また、公園内には路面電車やSLが展示されていたり有料・無料のゴーカートがありお子様を連れて遊びに行くのにも良い場所です。

ちなみに読み札が書いてある表札は、郷土の森公園内の体育館と交通公園の間にある自転車置き場のわきにあります。

鉄の仏の善明寺

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この札で出てくる善明寺には、重要文化財である大鉄仏阿弥陀如来座像と小鉄仏阿弥陀如来立像が安置されています。

この大鉄仏阿弥陀如来座像と小鉄仏阿弥陀如来立像は複製が作られておらず、普段公開もされていないため善明寺にて特別公開されるタイミングでしか拝むことができません。

拝むことはできませんが、趣のある本堂や府中市の銘木百選に選ばれた善明寺のオリーブなどを楽しむことが可能です。

ちなみに読み札が書いてある表札は、善光寺の山門わきにあります。

街道まじわる高札場

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この札に出てくる高札場は、府中街道と旧甲州街道の交差点にあります。

都指定旧跡に指定されているくらい、江戸時代の高札場が現存しているのは珍しいそうです。

高札場とは、江戸時代に禁制や法令などのお触れ書きを掲載していた場所のことを指します。

この場所は当時府中宿のど真ん中であり、甲州街道・川越街道・相州街道が交わっていたお触れ書きを出すには都合が良い場所でもありました。

府中高札場の周りには、大國魂神社や府中市役所もあるので立ち寄りついでに訪れてみてはいかがでしょう。

まとめ

武蔵府中郷土かるたは、府中市民にとって全世代共通の宝物です。

市の文化財に指定されたのをきっかけに、読み札の題材になった場所を巡ってみてはいかがでしょう。

参考URL
「武蔵府中郷土かるた」市文化財に指定 絵本作家・赤羽さん原画 発行50年:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

FIX_郷土かるたパンフレット_04_おもて(中~低画質) (city.fuchu.tokyo.jp)

生誕111年 赤羽末吉展 日本美術へのとびら  | 展覧会 – 世界初の絵本美術館|ちひろ美術館・東京 (chihiro.jp)

『スーホの白い馬』など、赤羽末吉さんが遺した名作 | 絵本ナビスタイル (ehonnavi.net)

そら行けみんなで健康センター | 結婚相談所 立川市・国分寺市・八王子市・府中市ならペアブリッジ (pairbridge.com)

鉄の仏の善明寺 | 結婚相談所 立川市・国分寺市・八王子市・府中市ならペアブリッジ (pairbridge.com)

【府中市】《街道まじわる高札場》ここがかつての府中宿のど真ん中です。 | 号外NET 東京都府中市 (goguynet.jp)
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