誰も住まなくなって放置しておくだけではもったいないという空き家は多々あります。そうなると、家は貸すか売るかになってしまうことが多いでしょう。この記事では、家を売る場合に必要な事をご紹介していきます。
家の売却に必要な基礎知識
ここではまず、家の売却に必要な基礎知識をご紹介していきます。
売却までの期間
仲介の場合、家を売り出してから引渡しまでの期間が大体約3ヶ月から5ヵ月かかると言われています。また、物件の内容によって期間は変わり一戸建ての売却期間は5ヶ月から8ヶ月でマンションの売却は少し短く4ヶ月程度が相場です。
家を売るのにかかる費用
家は買う時にも売る時にも費用がかかります。かかる費用は下記の表にまとめましたので参考にしてみてください。
仲介手数料 | 不動産屋さんの利益部分で売却価格の約3%が支払われることになります。 |
印紙税 | 売買契約書に貼る印紙代です。金額は約2万円から3万円が相場です。 |
司法書士の報酬 | 不動産の登記を司法書士に依頼した際に発生する費用で、4万円から6万円が相場です。 |
登録免許税 | 抵当権を抹消するのにかかってくる税金で1万円前後が相場です。 |
譲渡所得税 | 売却した時に出た利益にかかる税金で、最大3000万円まで控除されます。 |
リフォーム費用 | 家のクリーニングやちょっとした不具合に対してのリフォーム費用で、5万円から劣化がひどい家では数百万円かかることもあります。 |
売却に必要な書類
家を売却するには必要な書類があります。下記の表にまとめましたので参考にしてみてください。
印鑑証明 | 登録されている印鑑が本人のものであるかを証明するもの |
実印 | 自治体に登録された公的に認められた印鑑 |
登記識別情報通知 | 不動産の名義人であることを証明する公的書類 |
本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど |
物件状況等報告書 | 建物や土地を詳細に記した書類 |
測量図・建物図面 | 土地の境界線、建物の形状、位置関係を示した図面 |
固定資産税・都市計画税納税通知 | 税金の支払い金額を通知した通知書。最新のものが必要です。 |
建物確認通知書・検査済証 | 建築基準法の規定に則した建物かどうかを確認した旨を示した証明書。 |
売却の流れ
ここからは、売却の流れをご紹介していきますので参考にしてみてください。
売る方法を選ぶ
家を売る方法には、仲介と買取があります。家を高く売りたいのなら買取より仲介を選ぶと良いでしょう。仲介は、不動産会社が代わりに広告を掲載して買主を募集してくれます。しかし、設定価格などによっては売却に時間がかかる場合があります。この方法は比較的時間があり、なるべく高く売りたいという人におすすめです。
一方でとにかく早く家を売りたいという人は、買取を選択しましょう。買取は不動産会社が直接の買主になります。そのため、最短で1ヶ月程度の期間で売却を完了させることも可能です。しかし、仲介相場の7割から8割の売却価格になってしまう可能性があるのでとにかく早く家を売却したいという人以外にはおすすめしません。
不動産会社に査定依頼
訪問査定と卓上査定という査定方法があります。卓上査定では、家の基本情報から過去の売却取引を鑑みて大体の売却価格を知ることができる方法です。
訪問査定は、担当者が直接家に訪問して査定する方法です。周辺の環境も鑑みて不動産価値を査定してくれるのでより詳細な査定結果を知ることができます。
自分で売却相場を調べる
査定してもらったらいよいよ売り出しに入りますが、不動産屋さんに言われた通りの売却価格で売り出すのは注意が必要です。不動産屋さんによっては、査定価格にかなりの差が出てしまうことがあるので必ず自分でも相場を調べた方が良いでしょう。
相場より高いとなかなか売れず、相場より安く出してしまうと後々後悔につながるので注意です。
媒介契約を結ぶ
1つの不動産会社と媒介契約を結ぶ専属媒介契約と複数の不動産会社と媒介契約を結ぶ一般媒介契約があります。一般媒介契約では、売れるチャンスが多くあり早く売れる可能性が高くなります。専属の場合は、高い金額で売れる可能性が高くなるでしょう。
家を売り出す
ここまでのステップを踏んでいよいよ家の売り出しです。売却のコツは内覧時の印象にあります。なるべく外観、内観共に綺麗にしておくと買主の印象は良くなるでしょう。
中古物件ということは買主の頭に入っているとは思いますが、やはり綺麗に越したことはありません。排水溝に砂や枯葉が溜まっていないか、浴槽や水回りがカビていないかなどしっかり確認し掃除できるところは掃除しておきましょう。
条件交渉をまとめ売買契約を結ぶ
購入者が決まったら不動産会社から購入申込書が届きます。購入申込書によくあるのが値引き交渉です。この場合は価格交渉だけでなく、引き渡しの時期、設備などの条件も含めて交渉するようにしましょう。
条件がまとまり次第売買契約に移ります。
家の引き渡し・決済
売買契約終了後は、契約で定めた日時に引き渡しと決済が行われます。手付金を除いた売却価格の代金を買主から受け取り、ローンが残っていれば金融機関との間で同時に返済を行ってください。
確定申告を行う
決済と引き落としが終わったら確定申告を行う必要があります。家を売って利益が出た場合、確定申告を行わないと後から余計な税金を支払わなくてはならない場合もあるので注意が必要です。
利益にかかる特別控除や損してしまった場合の損失を減らす特例などもあるためしっかり行うようにしましょう。
参考URL家を売るならどうすればいい?手順や注意点を分かりやすく解説「イエウール(家を売る)」 (ieul.jp)